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実録!Webディレクターの失敗
誰もがWebディレクターとしての仕事を始めたばかりの頃は、失敗の連続だったと思います。私もディレクターとして働き始めたとき、全てが新鮮で、何をやっても手探り状態で、失敗を繰り返しました。働く前に勉強してきたとしても、現場は全く違うんです。
でも、その失敗たちは本当に貴重な教訓をくれました。その経験が私にとって貴重なスキルと視点を身につけさせてくれたんです。失敗から学ぶことの大切さを身をもって体験しました。だから、これからWebディレクターになりたい方にも、失敗は避けて通れない道であり、それを乗り越えることでWebディレクターとして成長できるのことを伝えたいですし、少しでも参考になればと思います。
コミュニケーションでやらかした!
コミュニケーション、これは本当に難しいですよね。特に、プロジェクトの指示を出すとき。伝え方一つで結果が大きく変わるからです。ハッキリと伝えるべきことを伝えずに、後で大混乱するなんてこともありました。
指示、ハッキリ言えば良かった失敗エピソード
あるプロジェクトで、「このデザイン、もう少しシンプルにしてほしい」と指示したことがありました。装飾や配色が多いことで、本来の企業イメージよりカジュアルな印象になっていたからです。
でも、デザイナーさんは私が思っていた「シンプル」ではなく、全く異なるシンプルさを追求してしまったんです。結果的には、予想外のデザインになってしまいました。それからは、「もう少しシンプルに」といった曖昧な指示は避けて、具体的にどの装飾を変えたいのか、配色をどうしたいのかだけでなく、近いイメージの参考サイトも伝えるようになりました。現在では、参考サイトを伝える時も、ただ「これがイメージに近い」と伝えるのではなく、この参考サイトのどういうところがイメージに近いのかも伝えるようにしています。
みんなの意見、取りすぎちゃったエピソード
もう一つ、同じプロジェクトのチームからの意見を取り入れることは大切ですが、それをやりすぎてしまうとまた違った問題が起こるんです。私が担当したプロジェクトで、皆の意見を聞きすぎてしまった結果、プロジェクトの方向性がぐちゃぐちゃになってしまったことがありました。
せっかくもらった意見を取り入れないのも申し訳なかったし、自分が新人な分、周りの経験のある方々の意見を取り入れるべきという思い込みもありました。意見を取り入れることは大切ですが、それが目的となってしまうと、本来の目的を見失うこともあるんですよね。
期限管理でつまづいちゃった!
次にタスクの見積もりについて。これもまた一筋縄ではいきません。どんなに経験を積んだWebディレクターでも、完全に見積もりを当てるのは至難の業です。でも、見積もりを大幅に外してしまうと、それはプロジェクト全体に大きな影響を及ぼすため、最低限のズレに留める必要があります。
タスク見積もり、大コケの衝撃
その一例として、私が一週間で終わると見積もったタスクが、結果的には二週間かかってしまったということがあります。原因は、会社全体での依頼量。同時期に同じ依頼先に、他のプロジェクトからも依頼をしていて、そのうちの1つが予定外のボリュームで進行が遅れたため、連鎖してこちらのプロジェクトの進行も遅れたというものです。自分のプロジェクトの進捗は気にしていましたが、他のプロジェクトの進捗までは見ていなかったので、「こんなはずじゃなかった!」と思いました。その結果、プロジェクト全体のスケジュールが狂ってしまい、関わる全員に大きな迷惑をかける結果となりました。
見積もりは難しいですが、それでも常にリアルな見積もりを心掛けなければならないと、そのとき痛感しましたし、自分のプロジェクトだけでなく部署全体の動きも知らないと予測できないとも感じました。それ以来、依頼先のチャットは自分の案件のことでなくてもざっくりと読むようにしています。不穏なやりとりが目につくと、少しだけですが事前に遅れるかも…?と予測できるようになりました。
技術的な誤解で泣いた!
技術的な問題は、Webディレクターの頭を悩ませる一大事です。特に、デザインと実装のギャップは想像以上に大きく、それが原因でプロジェクトが混乱に陥ることも少なくありません。その辺りの失敗エピソードも赤裸々に共有していきたいと思います。
デザインと実装、ギャップで大混乱
あるプロジェクトでデザイナーが提案したデザインが、アニメーションが含まれた非常に魅力なデザインで一同を唸らせました。そのため、しかし、そのデザインを実装しようとしたとき、実は技術的な課題が山積みだったという事実が明らかになりました。それは技術的な制約を超えたデザインだったからです。
その時の複雑なアニメーションと連動するWeb仕様を実装する場合、本来は通常の構築の工数に加えて、事前に別途工数の見積もりが必要でした。その仕様を実装できるかの検討やそれに似合った工数の確保が必要だからです。そこを予測しておらず、通常通りの構築依頼をしまったのです。
結果、そもそもその実装が対応できる人のリソースをおさえるところから始まり、予定していたスケジュールが大幅に遅れ、工数も大幅に増えたことで制作費も膨れ上がってしまいました。これは辛い経験でしたが、以降はデザインの段階で技術的な検討が必要な時は、その時点で構築担当へ相談をするようになりました。
ユーザビリティ見落としで悲鳴!
Webディレクターの仕事は、Webサイトの見た目を整えるだけではありません。ユーザビリティ、つまりユーザーが使いやすいことも求められます。しかし、見た目にこだわりすぎて、ユーザビリティを見落とすという失敗をしてしまったこともあります。
テスト環境と実環境、ギャップで大失敗
あるプロジェクトで、テスト環境で何度も検証を重ね、問題がないと確認しました。しかし、それを実環境に適用したところ、まったく動作しないという事態が発生しました。結局、原因はテスト環境と実環境の設定が異なるためでした。
この失敗から、「テスト環境と実環境は異なる」ということを肝に銘じるようになりました。とはいえ、テスト環境で実環境と同じ状態にするのは難しいので、それ以降は制作開始前に実環境で一度、同じ動作をするデータを用意してテストをするようにしています。
ユーザーニーズ、見誤りで大反省
もう一つ、ユーザーニーズを見誤ったエピソードもあります。とあるサービスで、「ユーザーはきっとこれを喜ぶだろう」と思って機能を追加しました。しかし、実際には全く反応がなく、むしろ似た機能が2つあることで混乱を招く結果となりました。
ユーザーニーズを適切に把握するためには、常に客観的な視点が必要で、ユーザーの声を聞くことができない場合は、データ分析ツールなど使って判断することが大切だと、そのとき学びました。
SEO対策忘れて頭抱えた!
Webサイトを運営するうえで、SEO対策は欠かせません。しかし、その重要性を理解せず、SEO対策を怠ってしまった結果、苦い経験をしました。
SEO軽視、その代償は高かった
とあるWebサイトのリニューアル時、デザインと機能性にこだわりすぎて、SEO対策をおろそかにしてしまいました。何度もデザイン修正やコーディング修正を繰り返していたので、納期まで時間がなく、表に見えないSEO対策は公開後に対応すればいい、と考えてしまったのです。
結果、公開後に対応するのを忘れて、他の案件に取り掛かってしまい、リニューアル後のサイトは検索エンジンから見つからず、大幅なアクセス減少を招いてしまいました。Googleアナリティクスやサーチコンソールも一切データを取れておらず、クライアントへの説明も心苦しかったですし、CRM担当からもお叱りを受けました。そして、この挽回や修正には新しいリソースや工数がかかったわけで、この手痛い失敗でSEOの重要性を再認識させられました。
パートナー企業との関係で頭を悩ませた!
プロジェクトを進める中で、パートナー企業との関係も大切です。しかし、そのコミュニケーションが上手くいかないことで、混乱を招いたこともあります。
パートナー企業とのコミュニケーション、もっと話そうねエピソード
あるプロジェクトでは、パートナー企業に大部分を任せる形で進めていました。しかし、途中でパートナー企業からの報告が途絶え、結果的には期限を大幅に過ぎてしまったんです。
それは、私自身が進捗を確認する機会を設けなかったことが大きな要因でした。この経験から、パートナー企業に依頼した業務でも主体は自分であり、こちらからの定期的なコミュニケーションが重要だと学びました。
費用対効果、見誤ってしまった!
プロジェクトを成功させるためには、費用対効果の見極めが重要です。しかし、その見極めを誤ってしまったエピソードもあります(失敗の話ばかりするのがつらくなってきました…!)。
出費どころを誤り、無駄な出費発生!
あるプロジェクトは、Wordpressで使ったことのない有償プラグインを導入することになり、会社の決裁を経て導入しました。しかし、いざ導入してみると、思うような使い心地ではなく、ユーザビリティの観点から結局使わないことにしました。
これは事前にそのプラグインのことをもっと検討するべきだった、というのに尽きます。ただ、周りで誰も使ったことがない場合、検討が難しい部分はありますね。この経験から、「新しさ」だけではなく、「費用対効果」を考えることの重要性を学びました。社内での検討が難しい場合、購入するサービスのサポート面も検討した方がよいです。
自己過信、ディレクターの落とし穴
Webディレクターは、プロジェクトの成功を左右する重要な役割を果たします。そのため、自己過信に陥りやすいのも事実です。その点についても、失敗談を共有しましょう。
プロ気取りで失敗、自分を見つめ直そう
初めてちょっと大き目のプロジェクトを任されたとき、私はちょっと自信過剰だったのだと思います。その自信が裏目に出て、結果的には何とかなったものの、大成功!とは言えない状態になってしまったんです。
原因は、自分自身の能力を過大評価してしまったこと。結果、自分一人で解決しようとし、周りを頼らず、せっかくもらった意見も結果的には無視してしまったのです。この経験から、常に自分自身を振り返り、他人の意見に耳を傾けることの重要性を学びました。
まとめ
これまでに共有した失敗談は、今振り返ると笑えるエピソードかもしれません(私は全く笑えないですが)。しかし、その背後には、Webディレクターとして大切な学びが詰まっています。Webディレクターの道は、常に困難と挑戦に満ちていますが、その困難と挑戦こそが、私たちを成長させるための糧になります。それぞれの失敗が私たちの経験となり、次に活かされることで、より良い結果を生み出すことになるのです。これらのエピソードが、少しでもWebディレクターへの近道になりますように。
そしてDeBoでは、私よりもっとたくさんの紆余曲折を経て活躍している現役のWebディレクターがWebディレクター養成基本講座の講師を務めています。どんな内容なのかが気になる方は、無料体験講座がありますのでお気軽にお申し込みください!
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DeBoマガジン編集部 Webディレクター・クリエイター
過去に働きながらオンラインスクールでWebディレクターの勉強をし、現在は新米Webディレクターとして切磋琢磨中です! 日々の業務のなか、Webディレクターとしての気づいたことや情報共有をしていきます!